バニラ

午前10時30分。僕らのいつもの集合時間に、代わりに君はLINEを寄越した。「ごめんなさい、寝坊したの。30分ほど遅れるから、待っていてほしい」謝罪・理由・対処、簡潔に纏まっている、君らしい、不快感のない文章だ。君らしくないと言えば、寝坊することく…

そういう夏

風鈴の音が蝉の声を中和する昼下がり、気怠そうに横たわっている柴犬を愛でながら、ソーダ味のアイスを咥えている。汗は流れるけど、なぜだか不快ではない。 「スイカ食べる?」 その声に振り返ると、綺麗に切り分けられたスイカを真っ白なお皿に乗せたキミ…