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#3 柚子

ポケットから玄関の鍵を取り出そうとしたら、引っかかって左手の小指が抉れました。誰も聞いていないのに、思わず「いてっ」とこぼれた言葉は、冬と一緒に空の彼方へ去って行きましたとさ。言うほど痛くはなかった。

先ほど、何か酸っぱいものが飲みたいと思い、伊藤園の「京ゆず mixソーダ」を購入しました。

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※部屋が汚すぎて、背景にできそうなものが冷蔵庫しかありませんでした。

 

強烈な柚子の香り、柚子の味、そして刺激的な炭酸。目覚ましにはちょうどいい飲み物だなというのが一口目の感想です。喉が渇いていたということもあり、とても美味しかったです。

実は、私は最近まで、柚子の味が嫌いでした。いや、正確には、嫌いだと思っていました。今になって思うのは、当時はただ柚子風味のものを口にする機会が少なかっただけだったということです。慣れていないから、柚子の風味が口の中に広がる感じが、苦手だと感じてしまったのだと思います。

では、なぜ今は平気なのか。私が苦手を克服した方法は、「これはこういうものなんだ」と考えることです。柚子というものの味はこういうものなんだ。なるほど、確かにこれもアリだな。そう考えて、特徴的な味を自分の中で「アリ」に変えると、次に酸っぱいものが飲みたいと考えたときに、選択肢が広がります。何となく柚子の味が欲しい気分になったとき、ちょっと得した感じがしませんか。

 

これと同じで、痛みだってそうです。痛いのは誰だって同じ、痛みとはこういうものだ。痛みだって、感情のうちの1つです。玄関の鍵で指が抉れた痛みも、人生のスパイスに過ぎない。だから、まあいいや、と思ってブログを書いていたら、もうカサブタになっていました。苦手なものも、嫌なことも、こう思えば、気が楽です。

柚子は、私の人生にとってスパイスです。そう考えています。だから、ちょっとよく分からなくなっていますが、好きか嫌いかでいうとやっぱり嫌いです。ごちそうさまでした。